wmemcpy, wmemcpy_s

ヘッダー `<wchar.h>` で定義
	(1)
wchar_t* wmemcpy( wchar_t* dest, const wchar_t* src, size_t count );			(C95 以降) (C99まで)
wchar_t wmemcpy(wchar_t restrict dest, const wchar_t *restrict src, size_t count );			(C99以降)
errno_t wmemcpy_s( wchar_t restrict dest, rsize_t destsz, const wchar_t restrict src, rsize_t count );		(2)	(C11 以降)

1) srcが指すワイド文字配列から、destが指すワイド文字配列へ、count個の連続するワイド文字を正確にコピーします。オブジェクトが重なる場合、動作は未定義です。countがゼロの場合、関数は何も行いません。

2) (1)と同様ですが、以下のエラーが実行時に検出され、現在インストールされている制約ハンドラ関数が呼び出されます。

`src` または `dest` がヌルポインタである場合
destsz または count が RSIZE_MAX/sizeof(wchar_t) より大きい
count が destsz より大きい（オーバーフローが発生する）
ソース配列とデスティネーション配列の間で重複が発生する

すべての境界チェック関数と同様に、wmemcpy_s は、実装によって __STDC_LIB_EXT1__ が定義され、ユーザーが <wchar.h> をインクルードする前に __STDC_WANT_LIB_EXT1__ を整数定数 1 に定義している場合にのみ利用可能です。

2) 成功した場合はゼロを返し、エラーの場合はゼロ以外の値を返します。また、エラー時には、dst の全体を dst+dstsz を含まない範囲まで、ヌルワイド文字 L'\0' で埋めます（ただし、dest がヌルであるか、destsz が RSIZE_MAX/sizeof(wchar_t) より大きい場合を除く）。

[編集] 備考

この関数のバイト文字列に対する対応は strncpy であり、strcpy ではありません。

この関数はロケールに依存せず、コピーする wchar_t オブジェクトの値には注意を払いません。ヌル文字や不正な文字もコピーされます。

[編集] 例

このコードを実行

#include <stdio.h>
#include <wchar.h>
#include <locale.h>
 
int main(void)
{
    wchar_t from1[] = L"नमस्ते";
    size_t sz1 = sizeof from1 / sizeof *from1;
    wchar_t from2[] = L"Բարև";
    size_t sz2 = sizeof from2 / sizeof *from2;
    wchar_t to[sz1 + sz2];
    wmemcpy(to, from1, sz1); // copy from1, along with its null terminator
    wmemcpy(to + sz1, from2, sz2); // append from2, along with its null terminator
 
    setlocale(LC_ALL, "en_US.utf8");
    printf("Wide array contains: ");
    for(size_t n = 0; n < sizeof to / sizeof *to; ++n)
        if(to[n])
            printf("%lc", to[n]);
        else
            printf("\\0");
    printf("\n");
}

実行結果の例

Wide array contains: नमस्ते\0Բարև\0

[編集] 参照

C11標準 (ISO/IEC 9899:2011)

7.29.4.2.3 wmemcpy 関数 (p: 431)

K.3.9.2.1.3 wmemcpy_s 関数 (p: 641)

C99標準 (ISO/IEC 9899:1999)

7.24.4.2.3 wmemcpy 関数 (p: 377)

[編集] 関連項目

wmemmovewmemmove_s (C95)(C11)	オーバーラップしている可能性のある2つの配列間で、指定された数のワイド文字をコピーする (関数) [編集]
strncpystrncpy_s (C11)	ある文字列から別の文字列に指定された文字数をコピーする (関数) [編集]
C++ ドキュメント: wmemcpy

コンパイラサポート
言語
ヘッダー
型サポート
プログラムユーティリティ
可変長引数関数のサポート
エラーハンドリング
動的メモリ管理
文字列ライブラリ
アルゴリズム
数値
日付と時刻のユーティリティ
入出力サポート
ローカライゼーションサポート
並行処理サポート (C11)
技術仕様
シンボルインデックス

cppreference.com

名前空間

変種

表示

操作

wmemcpy, wmemcpy_s

目次

[編集] パラメーター

[編集] 戻り値

[編集] 備考

[編集] 例

[編集] 参照

[編集] 関連項目

ナビゲーション

ツールボックス

dest	-	コピー先のワイド文字配列へのポインタ
src	-	コピー元のワイド文字配列へのポインタ
count	-	コピーするワイド文字の数
destsz	-	書き込むワイド文字の最大数（宛先バッファのサイズ）