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std::push_heap

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ヘッダー <algorithm> で定義
template< class RandomIt >
void push_heap( RandomIt first, RandomIt last );
(1) (C++20 以降 constexpr)
template< class RandomIt, class Compare >
void push_heap( RandomIt first, RandomIt last, Compare comp );
(2) (C++20 以降 constexpr)

位置 last - 1 の要素を、ヒープ [firstlast - 1) に挿入します。挿入後のヒープは [firstlast) となります。

1) ヒープは、operator<(C++20まで)std::less{}(C++20以降)で構築されます。
2) ヒープは、comp で構築されます。

次のいずれかの条件が満たされる場合、動作は未定義です。

  • [firstlast - 1) は、対応する比較関数においてヒープではありません。
  • *first の型は Swappable ではありません。
(C++11まで)
(C++11以降)

目次

[編集] パラメータ

first, last - 挿入後にバイナリヒープを形成する要素の範囲を定義するイテレータのペア
comp - 比較関数オブジェクト(すなわち、Compareの要件を満たすオブジェクト)。最初の引数が2番目の引数より小さい場合にtrueを返す。

比較関数のシグネチャは、以下と同等でなければならない。

bool cmp(const Type1& a, const Type2& b);

シグネチャにconst&は必須ではないが、関数は渡されたオブジェクトを変更してはならず、値カテゴリに関係なく、Type1Type2のすべての型(おそらくconst)の値を受け入れられなければならない(したがって、Type1&は許可されない。また、Type1のムーブがコピーと同等でない限り、Type1も許可されない(C++11以降))。
Type1Type2 は、RandomIt 型のオブジェクトが逆参照され、その後、それらの両方に暗黙的に変換できるものでなければなりません。

型要件
-
RandomItLegacyRandomAccessIteratorの要件を満たす必要がある。
-
CompareCompareの要件を満たす必要がある。

[編集] 計算量

std::distance(first, last)N とする

1) log(N) 回以下の比較。比較にはoperator<(C++20まで)std::less{}(C++20以降)を使用します。
2) 比較関数 comp の適用は log(N) 回以下です。

[編集]

#include <algorithm>
#include <iostream>
#include <string_view>
#include <vector>
 
void println(std::string_view rem, const std::vector<int>& v)
{
    std::cout << rem;
    for (int e : v)
        std::cout << e << ' ';
    std::cout << '\n';
}
 
int main()
{
    std::vector<int> v{3, 1, 4, 1, 5, 9};
 
    std::make_heap(v.begin(), v.end());
    println("after make_heap: ", v);
 
    v.push_back(6);
    println("after push_back: ", v);
 
    std::push_heap(v.begin(), v.end());
    println("after push_heap: ", v);
}

出力

after make_heap: 9 5 4 1 1 3
after push_back: 9 5 4 1 1 3 6
after push_heap: 9 5 6 1 1 3 4

[編集] 欠陥報告

以下の動作変更を伴う欠陥報告が、以前に公開されたC++標準に遡って適用されました。

DR 適用対象 公開された動作 正しい動作
LWG 3032 C++98 [firstlast) の要素は交換可能である必要はありませんでした。 必要

[編集] 関連項目

(C++11)
与えられた範囲が最大ヒープであるかをチェックする
(関数テンプレート) [編集]
最大ヒープである最大のサブ範囲を見つける
(関数テンプレート) [編集]
要素の範囲から最大ヒープを作成する
(関数テンプレート) [編集]
最大ヒープから最大の要素を削除する
(関数テンプレート) [編集]
最大ヒープを昇順にソートされた要素の範囲に変換する
(関数テンプレート) [編集]
最大ヒープに要素を追加する
(アルゴリズム関数オブジェクト)[編集]
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